シェフの薀蓄話
 (食事中の話題提供のためのヒント)

ガスパチョ
夏の風物詩「ガスパチョ」
夏のスペイン料理では定番中の定番「ガスパチョ」 この「ガスパチョ」という音の響き、どこかで聞いたような気がしませんか。そう、テレビCMでよく耳にしますね。某大手ガス会社のCMでよく流れています。その「ガスパチョ」がスペイン料理のGazpachoと関係があるかどうかは知りませんが、スペイン料理に従事する人間としてはスペインの代表的スープを毎日宣伝していただいているようなもので、某ガス会社に対して親近感も増すというもの。ただこのスープ、料理としては例外的に一切火力を使わないで調理するという変り種。ガス会社のCMとは皮肉なめぐり合わせですね。

食欲減退時の栄養補給
蒸し暑い夏がやってくるとどうしても身体はだるくなり、 食欲も減退してしまいます。コッテリと油っぽいものは身体が受け付けず、つい冷やし素麺とかざる蕎麦、心太のようなサッパリとしたものや或いはビールや缶ジュース等で腹を満たしてしまいがちになります。これではお腹は一杯になっても栄養面で心配。夏バテになってしまいます。そこで登場するのがガスパチョ。新鮮で美味しい夏のトマトをたっぷり使い、さらに玉葱、ニンニク、赤・緑ピーマン、キューリ等でビタミン、ミネラル豊富。さらにさらにオリーブ油と酢を加え悪玉コレステロールを減らしてくれます。これでも足りないという方はパンを水に浸して加えれば炭水化物も補充されます。パンはスープのつなぎの役目も果たしてくれ、一層お洒落なスープに仕上がります。またパンや他の野菜をサイコロ切りにして浮き身として加えれば見た目も華やか。野菜嫌いで「食べたくない!」とむずかるお子さんもこれなら目を輝かせて口にするかもしれません。

作り方は簡単
作り方はいたって簡単。先ほどの材料を全部適当な大きさにカットし、適量の塩と少量の冷水を加え容器に漬け込みミキサーにかけるだけ。ちょっと高級感を出そうと思えばその後裏漉しし肌理細かくすればよし。逆に野菜の食感を残したい方は、ミキサーにかける時間を数秒間と短くすればよし。野菜の分量は新鮮なトマトを多めに入れること以外はお好み次第。一度漬け込んでおけば冷蔵庫で数日間は日持ちします。むしろ漬け込んだその日ではなく、1〜2日経ってからミキサーにかけたほうが味もまろやかになります。暑い日には40度を超すこともあるアンダルシア地方で生まれたこのスープ。暑い夏を乗り切るスペイン人の知恵を献立のひとつに加えてみてはいかがですか。
当店でももちろん夏季限定でとっておきのガスパチョをメニューに入れています。長年の経験に基づいた「秘伝のコツ」の部分はありますが。

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